はじめにして終わり

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風邪をひくかも、 と思ったが、 そのまま放置した。 彼女の「部屋着」は醜いから。 他の人にも「赤パン」などと笑われていた。 妙にストイックで無骨で体育会系の男の子みたいなところがある。 背中から抱いて、 尖った肩に何度もキスをする。 朝おきて、 赤いソファで愛し合い、彼女は身支度に帰る。 今夜の別れが辛いのでジョイントを吸って待つが・・・うっかり「悪い旅―bad trip」に出てしまう。 永遠とも思えるほど長い責苦。 不在の辛さ。 二時間でもこんなに辛いのに、これが今後の常態となるなんて信じられない、そんなの耐えがたいなどと酩酊のなか考える。 やっと帰ってきた彼女に抱きつき、その薄い胸に「寂しかった」と訴える。 もう愛し合う時間はなく、このホテルを出なくてはならない。
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