わたしたちの失敗(3)

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「なにそれぇ。……ハズイよ」 「まあ今回はマジで縁切れたと思ったけどね」 「そお? わたしは案外早く元の鞘に収まると思ってたけど」 「杉本のおかげでしょ? あいつ知ってたよ、あんたがあたしに未練たらたらで泣いてたこと」 「マジで?」と思わず口にしてしまった。 「ま、あたしもあれからあんたのことばっか考えてたけど」 「……マジで?」 「マジ」 「あんなに友達いるのに……」  マイベスト。二度言わすな。彼女は吐き捨てるふうにそうつぶやいた。「文化祭の写真とか見てた。ユカってむかしはこんな髪型だったっけー、みたいに」 「むかしってほどむかしじゃないでしょ」 「懐かしかったんだよ。もうあの頃に戻れない気がしたから」 「へえ……。あーそれでツインだったわけね」 「は?」 「クロッキーだよ」  フフッ、とわたしは笑った。
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