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虎太郎はキョロキョロと周囲を見渡すと、動揺で揺れる目をこちらに向けた。
「……遂に…拉致?」
「違う。ふざけるな」
「ぅあっ!…いたた…」
やけにシリアスな顔してやがると思ったら、ふざけてただけだった。
おそらく、自分自身もこの訳の分からない状況を察して動揺したのだろう。
ごまかし方は下手くそ過ぎるが。
「拉致だとしたら、ここで暮らせってことだろうな。みてみろ…お前の後ろ」
「なんで僕の机があるの…」
‥
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