魔法世界のとある男の話

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「……ってな訳なんですけど、こんな俺でも出来る依頼とかありますか?」 「ありません。帰ってください。」 「…ですよねぇ。」 今日もギルドに来てみたけど、門前払い。 そろそろ金も尽きてきたし仕事見つけないとヤバいんだけどなぁ…。 「ん?兄ちゃん、暇なのかい?良かったら俺達の依頼手伝わないか?今人手が欲しくてね。」 「マジですか!?行きます行きます!!」 「あの、その人は…」 「行くなら早く行きましょう!!」 受付嬢の言葉を遮り、パーティーに潜り込む。 「で、兄ちゃん。兄ちゃんは何の魔法が得意なんだ?」 「魔法…ですか?」 「おう、まさか使えないなんてことはないよな?」 「い、一応一通り使えますが…」 「なら大丈夫だ。俺達に着いてこい。」 …つい、嘘を吐いてしまった。 まぁ、これも連れてってもらうためだ。仕方ないね。 えっと、何の討伐依頼なのかなっと…。 …なんだ、B級か。 すぐ終わっちゃいそうだね。
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