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「アリア~」
「ユキ。どうしたの?」
彼女はタケミツ ユキ。
ここ、アメリカに住んでいる日本人だ。
そして、私の唯一の親友である。日本の文化なんかも教えてもらった。
「ね。聞いてよ!私の彼がね……」
「うん」
ユキには彼氏がいる。多分、うちの学校では一番モテる男だ。ユキは日本人ということで珍しいし、明るい性格でルックスも抜群。
いわゆる大和撫子という奴で、先生やみんなからも人気があった。
だから、学校一のイケメンと付き合えたのだろう。
でも、そんな彼女だからこその悩みがある。
「彼、かっこいいから他の女にすぐ告白されるの………。もしも取られたらって思うと怖くって…」
あぁ。リア充はそんな悩みが持てて羨ましいよ。
「でも、嫉妬深いときっと彼、私のこと嫌いになっちゃう…」
「そんなこと………」
肩を落としたユキ。
「本当にユキのことが好きだから、今も関係が続いてるんじゃないの?信じようよ。それに、ちょっとくらいのヤキモチは嬉しいと感じると思うけどな」
「そうかな?そうかなっ?」
「うん」
必死な様子のユキに、笑って見せるとユキはパッと笑顔を見せた。
「だよね!!ありがとアリア!!やっぱりアリアは最っ高の友達だよ!」
最高の友達。
あれ程嬉しいと。幸せだと感じた一時は無かった。
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