1

4/7
前へ
/32ページ
次へ
「アリア~」 「ユキ。どうしたの?」 彼女はタケミツ ユキ。 ここ、アメリカに住んでいる日本人だ。 そして、私の唯一の親友である。日本の文化なんかも教えてもらった。 「ね。聞いてよ!私の彼がね……」 「うん」 ユキには彼氏がいる。多分、うちの学校では一番モテる男だ。ユキは日本人ということで珍しいし、明るい性格でルックスも抜群。 いわゆる大和撫子という奴で、先生やみんなからも人気があった。 だから、学校一のイケメンと付き合えたのだろう。 でも、そんな彼女だからこその悩みがある。 「彼、かっこいいから他の女にすぐ告白されるの………。もしも取られたらって思うと怖くって…」 あぁ。リア充はそんな悩みが持てて羨ましいよ。 「でも、嫉妬深いときっと彼、私のこと嫌いになっちゃう…」 「そんなこと………」 肩を落としたユキ。 「本当にユキのことが好きだから、今も関係が続いてるんじゃないの?信じようよ。それに、ちょっとくらいのヤキモチは嬉しいと感じると思うけどな」 「そうかな?そうかなっ?」 「うん」 必死な様子のユキに、笑って見せるとユキはパッと笑顔を見せた。 「だよね!!ありがとアリア!!やっぱりアリアは最っ高の友達だよ!」 最高の友達。 あれ程嬉しいと。幸せだと感じた一時は無かった。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加