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「……あれま?」
俺、望月 榊(モチヅキ サカキ)は、目が覚めると何か良く分からない白い空間にいた。
「ここは……?」
「――ようやく目覚めましたか」
声をした方に首を回すと、そこには金髪碧眼のないすばでーなお姉さんが、俺を優しげな目で見つめていた。
…………あ~、なるほど。
「俺の厨二病も末期だなぁ…こんな転生する主人公みたいな夢見るなんて」
「まずは初めまして。私は…」
「ふぁ~ぁ……とりあえず、もっかい寝るか。夢の中でも寝るとか夢みたいだけど、実際夢だもんな」
「……え、ちょっと…?」
「…zzZ」
「ほ、ホントに寝ちゃった?お~い?」
「……うぉぅ、俺の前に二次元美少女が…zzZ」
「ちょっと、起きて下さい!」
「……あ、すいません。押し売りはお断りしてるんです」
「一体何の夢見てるんですか?!とにかく、お・き・て・く・だ・さ・い~~!!」
「…………」(ムクッ)
「あ、ようやく目覚め」
「っせぇわぁ!!!人の安眠を邪魔してんじゃねえよカス!!」
「えええええええええええ!!?」
「俺は寝る。起こすなよ?」(ギロリ)
「は、ハイィ……」(ガクガク)
~2時間後~
「はぁ~……寝た寝た。あ~、スッキリしたぜ……ふぁ」
「……あ、あの~…?」
「はい?……」
首を回すと、金髪碧眼の(ry。
……………。
「寝起きで申し訳ないんですけど……」
「……あぁ、まだ夢か。最近良く夢オチとかするからなぁ~。じゃ、もっかい寝まs」
「待って待って!?待って下さい~!夢じゃないです、現実です~!」
なんかお姉さんが涙目で俺にすがりついてきた。
ちょっ、胸が当たってますよ。年頃の少年の理性が爆発する前に離れてくれませんかね?
「はっ!?ご、ゴメンなさい……」
途端に顔を赤らめて離れるお姉さん。
ふう……危なかったぜ。人肌の温もりが少し恋しいけど。
「それより、これ夢じゃないんですか?もしかして、俺死んじゃってたりします?」
現状の理解と、場を和ませる為にケラケラと笑いながら質問する俺。
「あ~……ぇっと………」
……何か決まり悪げに目を逸らされましたよ?いや最初から逸らされてたけど。
「実は……ハイ。そうなんです……」
「…………………え?」
マジで?こちとら場を和ませる為のジョークだったんだけど?
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