テンプレはテンプレだからこそ、テンプレと言われるものだ

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朝食を終え、俺は今度は一人で謁見の間にいた。リアは学校らしい。 「お待たせ、サカキ君」 「ありがとうございます」 「いやいや、これくらい容易い事さ。それと、君は学校には行かないのかい?」 「行ってみたいですけど、保証人がいないんでね……」 「それなら、私が代わりにしてあげるよ」 「え、マジッすか?」 「マジマジ。でもその前に、ギルドに行ってきなよ。向こうのマスターには連絡が行ってるから」 「はい。ありがとうございました」 そして、やってきましたギルド『剛の里』。 「こんちわ~っす」 中を入ると、俺の想像していたギルドとは少し違って、ガヤガヤと賑わってはいるが酒盛りや温泉が無かった。全員、いきなり変な男が入ってきてこっちを見たが、すぐに興味は失せたのかすぐにまた喧騒が戻ってきた。 「え~と、受付は…っと」 「は~い。こちら受付になります」 入って一歩目で受付に着いた。 近!っと思ったのは内緒だ。 「ここでは見ない顔ですね。新規登録の方ですか?」 「はいな。確か、紹介状が……どうぞ」 紹介状を確認して、受付さんの顔が強張る。 「こ、こちらを書いてお待ちください……」 なんか紙を渡して奥に引っ込んでしまった。 ……ありゃあ、絶対ギルマス連れてくるな。 とりあえず、渡された紙を見る。 『名前  以下の事に同意せよ。 ・ギルドの名に恥じぬよう、誠心誠意努力すること。 ・不正を働いた場合、即刻処分されること』 ………短っ!! ええ!?書くの名前と『同意します』だけなんですけど!?こんなんで大丈夫か?
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