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「アンタが国王からの推薦人か?」
顔を上げると、銀髪白眼の女性が俺を見ていた。
「そうですけど……ここのギルドマスターさんですか?」
「おうよ。アタシはべリス=フォーゲルってんだ。よろしくな!っで、お前さん中々強えらしいじゃねえか?ん?あのプラチナドラゴン二体を瞬殺たあ、アタシでも出来ねえぜ」
「そーなのかー」
「お前をこのギルドに入れる代わりに、アタシと戦え!!」
「いいっすよ」
「速いな!?もうちょっと迷う所じゃねえか今の?」
「いやあ、断ってもしつこく言われそうですしね~。メンドイのは嫌いなんで、ぱぱっとオーケーしちゃおうかと」
「くく……おもしれえ。今すぐ地下闘技場に来い!」
そして、テンプレなまでにギルドマスターと戦う事になりました。
「先に言っとくが、アタシは帝だ」
「そーなのかー」
どうせ炎帝か光帝だろ。
「それでは両者、武器を構えて」
「アタシはこれだぜ!!」
そう言ってべリスさんが取り出したのは、彼女の身の丈ほどもある斧。
「え~と……俺は………無しで」
「はあ?ざけてんのかてめえは?死んじまうぞ?」
死ぬとか言ってますが実際、『防死結界』というご都合主義的結界があるので死にはしません。
「いや~、武器使うのは苦手なんすよ~」
だから俺は素手で相対する。
「くっくっく……光帝のアタシに素手で挑む奴は初めてだよ」
「そーなのかー」
「……始め!!」
その瞬間、目の前に斧を振りかぶったべリスさんが。
「うおらああっっ!!」
「おっと」
振り下ろされた斧を後ろに跳んでかわす。
ズドン、と縦に亀裂が走り小規模のクレーターが出来た。
「はっ、やるじゃねえか!アタシの初撃を逃れた奴ぁ久しぶりだ!!」
そう言いながら、斧を振り回してくる。
ていうか速い。光帝なだけあって、光速で攻撃してくるから残像が見えまくってるwwww
「笑うのも結構だが、攻撃しねえと勝てねえぜぇ!!」
「あ~、確かにそですね~ぇ……」
じゃ、サクッと倒しますか。
俺は、真横に振られた斧を掴んで止めた。
「っっ!!?」
「はい」
そして、べリスさんの目の前に魔力を圧縮させたファイアーボールを出す。
「どうします?」
「………アタシの負けだ」
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