テンプレはテンプレだからこそ、テンプレと言われるものだ

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「はいな。お疲れ様でした~」 「待て!!」 「え?まだ何か?」 「アンタ……その力、一体何なんだ?」 おや、気付かれたか。今のが素の身体能力だってことに。 「まあまあ、いいじゃないですか。それより、これで俺は晴れてここのギルド員ですよね?」 「はぐらかす気か!?」 モチのロンでございますww 「んで、俺のランクを教えて下さいな」 「はあ……アンタのランクは0だ」 「………?」 「分からないって顔だね。ギルドランクは10~1まであって、番号が若い順から強いんだよ」 「なるほど。で、何で俺が0?」 「0っていうのは、帝にしか与えられないランクなのさ。つまり、帝である証。アンタ、仮にも帝のアタシを片手間で捩じ伏せたんだよ?0なのは当然じゃないか」 「……え?つまり…」 「ああ、アンタを今から帝に任命する!」 ババーン!と背後から音が聞こえてきそうな程堂々と言い切ったべリスさん。 「……いや。いやいやいや、嫌ですよメンドイですよダルイですよ」 「帝を倒した奴は、強制的に帝になる。それがこの国のルールだ」 oh…… これが……テンプレの力というものか……! 「はあ……もういいや。分かりましたよ、帝になります」 押し問答しても意味ないしな。 「んじゃ、二つ名はどうする?アタシは『光速の戦乙女』だ」 まんまだな 「え~………と。ん~……じゃあ、『怠惰超人』で」 てけとーに付けときゃいいんだよ、こんなもん。 「『怠惰超人』ねえ……あいよ。次は、帝の名だが……アタシはその名の通り『光 帝』なんだが……アンタはねえ…底が知れねえからよ。何にすりゃいいんだ?」 「そうですねぇ……」 何がいいのかねぇ……あ。 「じゃあ『大帝』でお願いします」 「『大帝』か……くくっ、そりゃおもしれえな」 こうして、俺は新たな称号『怠惰超人』と『大帝』を手に入れた。
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