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「さ、俺達も行くかね」
「では、これから使い魔召喚を始めるが……やり方は知ってるか?」
「イイエマッタク」
「そうか。ではこれから説明する。
まず、その召喚用の魔法陣の上に立ち、血を一滴垂らせ」
「はいな~」
言われたとおりに、血を流す。
と、頭の中に変な言葉が流れてきた。
「頭の中に言葉が浮かんできただろう?それを言えば使い魔が召喚される。稀に逆召喚される奴もいるが……お前は絶対逆召喚だろうな」
「俺もそう思います。えっと、
『汝、我が呼び声に応えよ。
我は汝の封を解きし者。
故に、我は強者なり。
我、汝と死合いて打ち勝ちし時、汝を我が物とせんことをここに誓う』」
瞬間、魔法陣が光り輝き、景色が変わった。
「………ここは?」
暗い。何も見えない真っ暗闇の中に、俺は一人佇んでいた。
「あれ~、っかしーなぁ。使い魔がいないぞ?」
失敗したか?
『ククク………妾ノ封印ヲ解イテクレタノハ貴様カ、人間ヨ…』
「ん?」
どこからか声がしたが、誰もいない。あるのは、ただただ暗い闇だけだ。
「ていうか、封印?俺、封印なんざ解いた覚えはねえぞ?」
使い魔召喚ならしたがな。
『何モ知ラヌ様ダナ………。今ノ呪文ハ、妾ヲ永キ眠リカラ解キ放ツモノヨ。本来ハ人間ガ幾万ト集マラナケレバ解カレヌ封印ダッタノダガ、ヨモヤ貴様一人デ解ケテシマウトハ………神ノ呪縛モソコマデ衰エテイタカ』
「あ?何お前、フィリアスに封印されてたの?」
『ホウ、彼奴ヲ知ッテオルカ。益々面白イ。人間、貴様ノ名ハ?』
「俺はサカキ。お前は?」
『………妾ニ名ナド無イ…。奴等ハ「常闇ノ邪神」ト呼ンデイタガナ。シテ、何用
ダ?妾ヲ呼ビ覚マシタノダ。ソレナリノ事ダロウ?』
「え?あ~………使い魔契約、してくんね?」
『ハッ?……………ククク、フフハハハハハ!!妾ヲ使役スルダト!貴様ガ!?馬鹿モ休ミ休ミ言ウガヨイ』
「いや、マジマジ。大真面目に言ってるから」
『フククッ……。良イダロウ、契約シテヤル』
「お、マジで?サンキュ~」
いや~、バトルになったらどうしようかと……
『妾ニ勝テタラ、ナ!!』
ですよね~。
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