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~フィリアスが泣きやむまでお待ちください~
「ぐすっ……見苦しい所をお見せしました」
「もういいですよ……この失敗を次に活かせばいいんですから」
「ズズッ……はい…そうですよね。次からはちゃんと、失敗しない様に頑張ります!」
「頑張って下さい。応援してますよ~」
「えへへ……ありがとうございます」
さて、フィリアスさんが笑顔になったところで、本題にうつらせてもらおうか
「それで、何で俺はフィリアスさんの所にいるんですか?」
「あ、それはですね!榊さんを殺してしまったお詫びに、異世界に転生させようかと……」
「転生………ですか?」
あの、ラノベでよくある展開の?
「榊さんが思ってる印象で合ってます。転生しますか?」
正直、転生なんて小説の中だけだと思ってたんだけど。こんな機会、逃したくない
「分かりました。転生します」
「はい!では、何かご要望とかはありますか?」
「じゃあ、転生先はよくある剣と魔法のファンタジーな世界でお願いします」
「私の管理してる世界で言うなら………第3世界『クロスナキア』ですね。分かりました」
「それと、フィリアスさんが思う最強な能力とか魔力とかを下さい」
「分かりました。でも……それは難しいかもしれません」
「あれ?ダメでしたか?」
「いえ。まずそういった能力や魔力などといった力は、榊さんの器の大きさによるんです。ですので、最強と言われると難しいかもしれません」
「あぁ、そうなんですか……」
やっぱり、二次元と違ってそういう制限はあるんだな……
「じゃあ、俺に詰め込めるだけ能力を詰め込んで下さい」
「はい、分かりました。…………はあっ!」
途端に、俺の身体に激痛が走り、その後急激に身体が軽くなった。
「うあっ……、気持ち悪。ともかく、ありがとうございましたフィリアスさ……ん?」
見ると、フィリアスさんが呆然と俺を見つめていた。
「どうしたんですか?」
「はっ、いえいえ!何でもないですよ!」
………まさか。俺の器が小さすぎて殆ど入れられなかったとか?
「………ハァ。次の世界も苦労しそうだなぁ」
「あ、えっと……これでいいですか?」
「ハイ。もう転生して下さい」
「分かりました。では……ご武運を」
―――――
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