明日、世界が終わるから

世界が終わる、カウントダウン①

２０５７年、日本。

この頃になっても、日本は２０１０年代から全てにおいて変化が無かった。

経済情勢も良くなるわけでもなければ悪くなるわけでもなく、いくら総理大臣が代わって経済政策を行っても、ある一定の基準より上にいくことはない。

４年に１度のワールドカップも、サッカー日本代表はグループリーグまで勝ち進めるのが限界で、本戦であるトーナメントまで勝ち進むことはなかった。

テレビを点ければ、どの局でも取り上げられるのはどれもいじめ問題。行政なども働きかけてはみるが、未だにいじめによる自殺者が減ることはない。

なんの変化もないまま、日本は１年１年を当たり前のように過ごしていく。

このままじゃダメだと立ち上がる人がいても、結局また座り込んでしまう。

そうやって青空をボーッと見ては大きなため息を今日も吐くだけなのだが、６月１８日、この日はそういうわけにはいかなかった。