「体とは正直だ」

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僕はサキュバスさんと、残念というか若干怖い月ヶ洞理事長に呆れつつ、かなり早く手続きが終わったことになんだか安堵して、 「……では、僕たちはこれで。失礼します」 「うむ、それでは失礼する」 僕たちは退室しようとすると総学院長が、 「ああ、舌崎凡人。お前はちょっと残れ。あと月ヶ洞。一回退室してくれ」 「ヤですヤです! 雨宮様のお傍にいたいの!」 「……あとでおにぎりでも作ってやるから」 「マジですかァ!? 雨宮様の汗にまみれたおにぎり……! 鮭でお願いしますね!」 月ヶ洞理事長はよだれを撒き散らしながら部屋を飛び出した。美人でもやることがぶっ飛ぶと見ていられなくなるんだな……。 「何故ナミヒトだけなのじゃ? 我は必要ないのか?」 「ああ、これから聞きたいことは連合は関係ないし、舌崎個人の話だからな。ちょっと部屋の前で待っててくれ」 「ふむ……。分かった。待っておろう。手早く済ませるのじゃぞ」 サキュバスさんはそう言い残し、部屋を出てドアを閉めた。と言うか総学院長に対しても本当に尊大口調だなぁ。素だから仕方ないのだろうけど。 「くっくっ、あいつ俺が目上の人だって分かってんのかよ。流石良いとこのお嬢さんだ」 しかし、尊大口調で接せられた当の本人は口ではそういうが、特に気にした風でもなく、むしろ楽しそうに笑っている。寛容なのだろうか。 「それで、総学院長。話とは……?」
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