第1話 門番と悪魔

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「じ、じゃあ、お構いなく……」 「ちょっと待てやぁぁ!!」 必殺の勇者チョップ!! これ、実際に魔王にやったら俺の骨が折れた。すぐに僧侶が回復させてくれたが。 「い、痛いっ! 入っていいって言ったじゃないですか!」 「前言撤回っ! 悪魔が入ったらダメ!絶対!」 「どう見たって人間じゃないですか!」 「お前が悪魔って言わなきゃ騙せただろうが!」 「こんな胸がぺったんこな人間がいるもんですか!」 「い る よ! 貧乳馬鹿にすんな! あと、自虐的になるな!」 「じゃあ、入ります」 「だから、入るなっ!」 この悪魔の襟首を持って引き寄せる うわ、本当に貧乳だコイツ。 「だいたいこんななんの変哲もない街に何をしに行くんだ」 「ここが一番警備がザルと聞いたので国王を殺しに…… ほら、私悪魔でしょ?」 ああ、確か悪魔って魔王の手下だったな。 って、魔王復活したのかよ!正直どうでもいいけど! ……待てよ、あの国王が死ねば俺は門番生活から打ち首無しで解放される。 イコール、俺再び自由~☆ 「よし! 通れ!」 「………えっ?」 悪魔はキョトンとした表情になる。 今だけ悪魔を応援しよう! 魔王討伐の時、ハエみたいにチョロチョロうざかったけど。 「その変わりしっかり殺せよ!」 一命を取り留めて俺も道連れとか冗談じゃないからな。
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