11人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハー。退屈だ・・・。」
とある教室の一角、窓際の一番後ろという日光当たり放題の場所で、何やら大きく分厚い本を読んでいた少年は呟きました。
「ほう。授業中に関係のない読書をした挙げ句、退屈か...。
それならば学園なぞ通わなければ良いだろう?ノアール・フェルアー?
強制されている訳でも無いのだから...」
教室の一番前、教壇にてチョーク片手に青筋をピキピキと痙攣させている、スーツを少し着崩した男性。───そう、このクラスの担任の先生、シリウス・イサンである。
「先生。この本は、最上級魔術に関する本で、高等科の予習です。ほら、勉強って退屈なものじゃないですか。
関係ない本を読んでも良いのなら、嬉しいですけど...。
一応、僕もそのくらいはわきまえていますよ?」
平然と返すノアールに、担任は呆れた目線を向けた。
「・・・他の先生のときにはやるなよ?文句言われるの俺なんだからな?」
「善処します。」
これが、このクラスの日常..........。
ちなみに、初等科高学部である。
†
最初のコメントを投稿しよう!