*第1章*君との距離

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「沙菜って天然!」 ふたりが会話に戻ったあと、愛がおかしそうにニヤニヤしてきた。 「もぉぉ……愛だって天然なとこ、いっぱいあるのに!」 ……でも、愛のおかげで、こうして少しずつクラスに溶けこめているのも確か。 それは感謝しなきゃなぁ。 「で、さっきの話の続きだけど」 「ゆっ、ゆうくんのこと……?」 「そうそうっ」 「ゆうくんとは……前に話したとおりだよ。ただの幼なじみ。今は、幼なじみ以下の関係だし……」 「そのわりには、山瀬くんのこと見てるよね~」 「それは! ……お礼を、言いたいから……」 「中3のときの話?」 「うん……」 愛との会話で、あの日のことを思い出した。
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