*第1章*君との距離

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ゆうくん……こと、山瀬友貴くんは、私の幼なじみ。 家が隣で、小さい頃はいつも一緒だった。 当時から内気でおとなしかった私を、ゆうくんはいつも守ってくれて……。 私もゆうくんのそばにいたら、自然と笑顔になれた。 でも、小学校高学年になったくらいから、ゆうくんは私に対して、急に冷たくなった。 『ついてくんな』って言われたり、無視されたり……。 ショックだった。 私は“あの日の約束”を、ずっと信じてたから……。 それから私は、ゆうくんのことが怖くなった。 中学校では、ほとんど話さないまま過ごして。 このまま、ゆうくんは私のことなんか忘れちゃうのかな、なんて思ってた。 でも、中3の終わり頃、ある出来事が起こって……。 ゆうくんにとっては、なんでもないことだったかもしれない。 それでも、『あのとき、本当にありがとう』って一言だけ伝えたくて、私は今もゆうくんを目で追ってしまっているんだ。
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