525人が本棚に入れています
本棚に追加
「沙菜っ。なぁーにボーッとしてるの?」
「あ、愛(あい)!」
いつの間にか私の席まで来ていた親友の愛に声を掛けられ、我に返る。
「もしかして、また山瀬くんのこと考えてたの?」
「ち、ちがっ……」
「図星かぁ~」
……てか!
今の会話、誰かに聞かれてないよね!?
きょろきょろ見回すと、愛が私の焦りに気づいたみたいで、
「大丈夫。誰も聞いてないよ」
って言ってくれた。
……よかった。誰にもバレなくて。
ゆうくんは……私みたいな大人しい子と幼なじみだって知られたら、きっとイヤだと思うから……。
最初のコメントを投稿しよう!