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「わぁ!キレー!!」
俺たちは、屋上から夕日を見ていた。大きくて真っ赤。とても不気味に感じる。
俺は少し奥の方に行った。昼寝できそうな所を探そうと思う。屋上での昼寝ってちょっと憧れていた。
「黒城くん!なんか落ちてない?」
ひょいと後ろから床に指を指して言った。ずっと思ってたけど小さいよな、俺の肩より頭の位置が低い
「ちょっと!黒城くん!」
「う、うん!?拾ってくるよ」
俺はすぐに弥生が指を指した場所まで行った。黒いロザリオ?なんか禍々しいものが落ちてるなぁ。
次の瞬間、俺は目を疑う光景を見た。俺の腹部にゴツイ剣の様な……いや剣が刺さっている。
「な……がはっ!」
突然の出来事に俺は痛みを忘れていた。しかし口からは真っ赤な血さっき弥生と見た夕日のような色をしている。徐々に剣の痛みは本物になってきた。
いてぇ……いてぇよ 死ぬほどいてぇ
「黒城く……キャーー!!」
また目を疑った。白い剣を持った鳥人間みたいなやつが弥生を抱え目の前を飛んでいた。剣と同じ白い鎧に身を包んでいた。
「少年、そのロザリオを渡してもらおう」
そう言いながら地面に着地して俺の元にゆっくり、あくまでゆっくりと進んできた。
「そのロザリオで最後。全てが揃ったとき我々の世界は完成される……さぁ渡せ!」
あいつは何を言っているんだ。世界の完成?意味がわからない。わかるのはこのままだと俺も弥生も死ぬということだけだ。
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