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「じゃあ私はこっちだから」
学校から出て少ししたところにある小さな交差点で、自転車を押していた弥生が立ち止まった。辺りには目立った物はほとんどなく目の前に小さいケーキ屋があるくらい。
「そっか俺はこっちだから」
俺は弥生とは違う方向に顔を向けた。夕日のせいか俺たちの影は大きく見えた。俺たちは、また明日とだけ言ってそれぞれの方向に自転車を漕ぎ出した
その時、俺はウリドラの力などの今日あったことを少しの間だけ忘れていた。
ー〇●〇ー
「癒しの黒龍、ついに適合者が現れたか。面白い事になりそうだなグラン」
『そうだな相棒、またアイツと戦えるのか』
黒いロングコートに身を包んだ男はポケットに両手を入れて電柱の上に立っていた。男はドラゴンの鱗のような模様の腕輪を身につけていた。
「あの適合者、どれほどの実力を持っているだろうか。最近はザコばかりでうんざりしてるからな、期待しているぞ癒しの黒龍とその適合者。」
『あまり過度な期待は損するぞアイツはシャリオットは私との戦闘を好まん。元々戦闘能力も高くないからな』
男はそうか。とだけ言ってその場を後にした。
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