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確か俺は、高校の下校途中だったんだ。いつも通り授業を受けて、いつも通り友人と駄弁っていたんだ。で、いつも通り嫌いな奴と下校することになったんだったっけ。
「やっと、学校終わった。帰ってゲームしよっと」
俺はそう呟いて、学校から出ようとしてたんだ。でも、
「変化~!一緒に帰ろうよ!!」
このイケメン、龍崎 信也(りゅうざき しんや)が引き止めに来たんだったっけ。
「嫌だ、いつもの奴らと帰れよ」
俺はこいつのことを嫌っているので断る。いつもの奴らは、龍崎のハーレムメンバー達のことで、割といる。性格は幼馴染みを除いて全員クズだ。
「みんなは今日は一緒に帰れないって言ってたんだ。だから、変化を誘ったんだけど」
「知ったことか。俺は帰る。じゃあな」
そう言って、俺は家まで帰ることにしたんだが、
「待ってよ!僕も一緒に帰るって!!」
そう言って追いかけて来る。まあ、無視してあるくんだが。一緒に帰る意味無いし。いっつも巻き込まれるんだよね。
「変化~~~、一緒に帰ろうぜい」
そう言って、俺の邪魔をしてきたこいつは、天堂 鈴音(てんどう すずね)。俺の幼馴染であり、龍崎の幼馴染でもある。ちなみに、美少女。ハーレムで、唯一クズではない。
「俺は先に帰る」
「いいじゃん、一緒に帰ろうよ」
そういってくる、龍崎。
「そうそう、減るもんじゃない……し?」
その後に続けざまにそう言う天堂だが、少しおかしい。
「天堂どうした?」
聞きながら、天堂が見ている方向を見る。
「魔法陣?」
龍崎の足元に、魔法陣らしきものが展開されていて、それがいきなり光ったかと思うと、俺の意識は途絶えた。
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