始めの話。

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「また、巻き込まれたのか………。って、天堂は!?あいつは無事なのか!?」 あの時光が強過ぎて、天堂がどうなったかは分からないが、あいつは前にいたし、魔法陣は俺と龍崎の足下に展開されてたと思うんだが。龍崎を中心に。 「思い出した様だね。そう、君は龍崎 信也の勇者召喚に巻き込まれたんだ。君と天堂 鈴音ちゃんはね」 「天堂はどうなったんだ!?」 俺は少し慌てて神に問い詰めた。 「大丈夫だよ。彼女は、他の神が対応している」 「あいつも巻き込まれたのか!?」 「だから、他の神が対応していると言ってるじゃないか。彼女は肉体を無くしただけだから大丈夫だよ」 「どこが大丈夫なんだよ!!肉体無くしたって事は死んだってことだろ!?」 「落ち着いて!そこのところを説明するから!!」 天堂まで巻き込まれ、そして死んでしまった事実を知って、冷静じゃなくなった俺を神が宥める。しかし、彼女の存在は俺の中で想像以上に大きかったようで、冷静ではいられない。 「問題は君なんだよ。君も天堂 鈴音ちゃんも、地球には戻れないけど、彼女はまだ、人生を謳歌できる。続きがあるんだ。魂さえ生きていれば、前と同じ肉体を生成出来るからね。でも君は違う。君は魂ごと死んだ。魂ごと強制的に人生を終了させられたんだ。」
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