その想いに触れて-半世紀を越えた絆の物語-

そしてその想いは……

しかし、被災地を上空からその目で確かめて、部隊員達は驚倒した。

銃で攻撃してくるどころか、学校などのヘリが着陸できるスペースが確保できる場所にはHマークが大きく描かれ、ヘリの着陸が容易になるようにヘリポートが作られていたのだ。

各国救援部隊は急遽プランを変更、空中投下を中止し、着陸した後に直接物資を確実に手渡す方法へと変更する。

各避難所へ着陸すると、避難所内の人達が出てきてヘリの側から避難所にかけて列を作る。

ヘリに搭乗していた隊員がヘリから先頭の男性へ物資が詰まった箱を手渡すと、その男性は次の男性へそしてその男性はそのまた次の男性へと、バケツリレー方式で避難所へと物資を協力して運んでいく。

物資の提供は速やかに終わり、隊員達は次の避難所へ向かうため再びヘリに乗り込もうとする。

すると避難所の人達がぞろぞろと近付いてきては、こう彼らに告げていった。

「ありがとう！」