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「弾込め良し、主砲発射準備完了!」
炸薬を詰め、尾栓を閉めた猿が伝声管に叫びました。
「主砲発射!」
雉の掛け声と共に主砲が発射され、鬼ヶ島の砂浜に着弾しました。
「着弾宜し。このまま発射を継続!」
桃太郎さん達は砲を撃ち続け、弾が無くなると雉達と合流しました。
「それでは鬼ヶ島に上陸しましょう!」
やる事の無かった犬が張り切って上陸を促します。
「ちょっ、ちょっと待って。少し休ませてくれよ。」
ひたすら弾込めをしていた桃太郎さんはバテていました。猿も肉体労働をしていましたが、彼は元気です。
野生児の猿と違って、桃太郎さんには体力があまりありません。素早さ特化のせいです。
「仕方ありませんね。少し休憩しますか。」
砂浜の鬼達はほぼ全滅。急がなくても勝ちは揺るがないと雉は判断しました。
そして1時間後、桃太郎さん達は鬼ヶ島に上陸しました。砂浜は既に放棄され、鬼の姿は見えません。
悠々と進軍し、鬼ヶ島の中枢へと辿り着きました。
「よくぞ辿り着いたな、強者よ。歓迎しよう!」
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