第2話 シンデレラ

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お城での武闘会、それは社交界で最高の舞台である。 その武闘会で活躍する事が出来れば、王子さまの目にとまる事も可能。故にシンデレラの継母と義姉達はビルドアップに余念がなかった。 「さあ、食事が出来たわ。頂きましょう。」 食卓に料理が並んでいく。4人の食事の内容は同一であったが、ただ1人、シンデレラのメニューのみが違っていた。 4人のメニューは野菜がメインで、少量入っている肉は徹底的に脂身を除かれたヘルシーメニューである。 対してシンデレラには肉を中心とし、油を大量に使った炒めものがメインとなっていた。 しかも、入っている肉は4人の肉から除かれた脂身をふんだんに使用されており、カロリーを計算するのも躊躇われる。 そんな料理が山盛りとなっており、おまけに飲み物は炭酸を抜かれたコカ・コーラという念のいりよう。4人の飲み物はプロテインか青汁である。 「シンデレラ、穀潰しのあなたに食事があることを感謝なさい。」 「ろくに働きもしないあなたには過ぎた待遇よねぇ。」 「当然、残すような真似はしないわよね。」 シンデレラは泣く泣く成人病養成料理を口にするのであった。
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