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「俺は飛べないし、長時間泳げもしないんだよ。だから、舟を探してそれで行こう。」
行かないという選択肢を選びたい桃太郎さんですが、犬・猿・雉は鬼ヶ島制圧作戦に乗り気で逃げ出せないのでした。
「それならば私が空から探してきます!」
雉が舟の捜索のために飛び立ちます。その間桃太郎さん達は休息。下手に動き回るより、雉を待つ方が効率的と判断したようです。
座る桃太郎さんに犬が体をすり寄せ、猿がグルーミングをします。
「桃太郎さん、船が見つかりました!」
雉の案内で砂浜を歩いて行くと、確かに船がありました。
「いや、確かに船だけど。鬼と戦いに行くんだけど。これは大きすぎないか?」
その船の大きさに呆れる桃太郎さん。
(小舟で行くよりは良いかもしれない。戦うにあたって、心強いかもしれない。でも、これは何か違うだろ!)
目の前には、全長134.72m、全幅20.45mの装甲巡洋艦「浅間」が浮いていました。
「桃太郎さん、何やってんですか!」
「早く乗って下さいよ!」
すでに犬と猿は乗り込んでいました。雉も艦橋に陣取っています。
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