第二話

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「あとで読んでみるといいさ。君が行くんだろ? その石田修司のところへ」  奏子は表情を曇らせた。 「兄の代理でね」 「代理? 雑用だろ」 「そう。ただの、雑用よ。あなたの言葉は、いちいち的を得ていてありがたいわ」 「幸運を祈るよ」  デスクに置かれた白いカップには、口紅がついている。もう冷めているのは知っていたが、奏子はそれを一口飲んだ。
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