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首を回して背を伸ばす。学園長の動きに合わせて肩が鳴るさまは、どこからどう見ても魔力で出来てるなんて思えない。
「入学シーズンということもあって、来訪者が多くての。その中には要らん厄介を持ち込む招かれざる客も少なくない。だから、ワシもこうして気晴らし兼パトロールをしておるというわけじゃ」
ああ、そうか。そういやこの世界って何百もの世界と繋がってるんだったか。なら多少のトラブルはつきも──
「うーん。たしかにこの時期は特に色々あるよね」
「そうですね。自分も連盟未加入の星々から送り込まれた技術スパイの相手で忙しいですし」
「せやな。こっちも紛れ込んだ呪術士探しに駆り出されて、久々に退魔士連中と走り回っとるわ」
「……おい」
どうしかしたのかとでも言うように皆そろって首を傾げる。けど、どうしかしたのかじゃねえよ。
「え、なに、そんな事件多発してんの!?」
てか、大丈夫なのかこの世界。
「まあ確かに色々あるが、この世界ではいつものことじゃし、すべて今のところ水面下で起こっておるだけじゃ。お前の気にすることではない」
「いや、でも──」
「今のお前にはもっと気にすべき事があるじゃろう」
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