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久しく人とまともに会話していなかったせいか、
突然の来客者ということもあり、
何をどうすればいいのか戸惑うばかりだった。
「どうしたの?
元気ないけど。嫌な事でもあった?」
そう言いながら、
女性はわざとらしく俺の肩をグッと押しベンチに座り込む。
ますます甘い香りは、
強さを増し俺はどこか気が遠くなるような錯覚に陥った。
「わたしもさ、
これから同伴なんだ。
でもね、聞いてよ。
今日のお客さんちょ~キモいの。気前はいいんだけどね。
わたしを見る目がヤバくって!」
なんだろ…
この子。
いきなり話しかけてきたと思ったらいきなり隣に座り込んで。
そしたらいきなり、
世間話…
話す度に妙に大げさなボディランゲージをするもんだから、
その光景を客観的に想像してみたんだ。
すると自然と口角が上がっていたのか。
「あ、やっと笑った。
うんうん、絶対その方がいいって。暗くどんよりしてたらせっかくの美形が台無し!」
…………。
「きみ、もったいないよ。
ホームレスの仲間入りするのは、ぜったいもったいない。」
………。
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