第一章 #2

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俺は、 中学を卒業して、 まもなくして高校へと進学した。 中学時代を過ごしてきた、 不良仲間と距離を置きただひたすら働いた。 そして時間を見つけて、 勉学に励んだ。 ただ一心に。 何かを振り払うように昼夜問わず寝る間を惜しんで働いた。 それからというもの、 高校三年間…ケンカや単車事故などで数度の停学処分を受けはしたが無事に卒業をすることが出来たのだった。 やがて、 高校を卒業し俺は密かな夢を抱えて上京する決意をする。 中学から始めたギター。 初めて聞いた当時まだ無名だったロックバンドに衝撃を受け始めたギターに自然と夢を重ねていた。 中学、高校と時間を見つけては地元でバンド活動も行っていた。 そんなギターを片手に夢を実現させるべく俺は愛知県は名古屋市へ行く事となった。 しかし、 現実は甘くなかった。 何も知らない世間知らずな田舎者が簡単に夢ひとつで飯が食える訳もなく。 ただバイトをしながら、 時を過ごすばかりとなっていた。 やがて、 夢を忘れバイトもうまくいかず、 途方に暮れる毎日。 時間は過ぎていくばかり。 名古屋へきて2年の月日が流れていた。
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