第1話

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バイトの休憩時間に、そっとスマホを手に取る。 光るランプはDMやゲームのお知らせばかりで、思わずため息が出た。 そうして改めて思う。 あんなやつ、だいきらいだ。と。 そして、そんなやつからの連絡を待っている自分も、だいきらいだ。 ふっと消えた液晶画面には、色のない私の瞳が映っていて 無性に腹が立った。 きらい、きらい、きらい。 そう繰り返すほど、あいつから逃れられないのを、私は知っている。
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