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付き合っていたのかときかれたら、よくわからない。
だからといって、割り切ってカラダだけの関係だったのかときかれても、よくわからない。
ただ、愛の言葉を囁かれたり、将来を誓いあったわけではないということだ。
彼は冷たい人というわけではなかった。
寒いと言えばホットミルクを用意してくれたし、
観葉植物の世話も好きだった。
けれど、私と彼の間には絶対に侵せない絶対領域があって、
それはきっと、彼の過去に関係があるのだろうけれど、
私はそれを知ろうとはしなかった。
知ってしまうのが、恐かった。
知ってしまえば、この関係を断たなければならない予感を感じていた。
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