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頭上から降り注ぐ何かに、危機感が働き、慌てて動かしていた足を止める!
途端に揺れ動く地面と、衝撃音!
見れば、目の前にはアスファルトをぶち破り、道を塞ぐように斧が突き刺さっていた。
そして、先の曲がり角から拳銃らしき物を構えながら敵が姿を見せる。
回りこまれた!
「ヒャヒャヒャヒャヒャ!さすがアニキ!」
後ろを振り返ると、ノコギリを引きずりながら、奴は俺の目の前まで迫ってきていた。
その遙か後ろには、山の男がボールを投げ終えたかのような体勢をしている。
あそこから、斧を投げたのか……?
絶望的状況……。どうしてこうなったのかすら、わからない。
頭の中が真っ白になっていく。
いっそのこと、諦めて、一度GAME OVERになってみようか。
何故だがわからないが、嫌な予感しかしない。痛みと恐怖が本当に死ぬ事を物語っているような気がしてならない。
でも完全に追い詰められている……。
ノコギリを持った男が薄気味悪い微笑みを浮かべながら、俺に迫った。
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