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「やめなよ。あんたが殺したいだけだろ。ヒカルからの命令は守りなよ」
今度は大人の雰囲気を漂わせた、落ち着いた女性の声が聞こえてくる。
「ほら。あったよ~!」
次に聞こえてきたのは、高く幼い男性か女性か判別しにくい子供のような声。
シルエットを見ているように、部屋の中を走っていく。
「ちっ!めんどくせえな!全部 殺しちまえば、楽なのによ」
窓ガラスの穴から入ってくる風が、同時に殺意を一緒に運び、玄関まで吹きつけてきた。
雰囲気で悟らされる。
こいつらは、やばい。
「ほら、相手にしないで行くわよ」
落ち着いた女はそう言うと、月光と被さり、窓の穴から飛び出して行った。
次に低い声の男と、子供のような声も窓の外へ飛び出していく!
「はあはあはあはあ」
止めていた息を吐いた時、部屋の中には静寂が訪れた。
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