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仁は俺から見て、心の底から感動していた。
「システムとかどうなってるんだろう……」
ダイニングテーブルや壁などに触れ、まじまじと観察している。
「へえ~これって本当にゲームの世界なんだ……」
美沙も立ち上がり、目を輝かせ部屋を眺めた。
普通に……今は笑っていられるかもしれない。でも……。優君はこの辺りは犯罪者が多いと言っていた。
もし、俺の時のように奴らみたいなのが現れたら。
この後の段取りはこうだ。
まず仁と美沙が支給品を確認する。
俺はDIMを取り出し、電話帳を開いた。
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沖田 総司
080―4256―××××
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これは優君に教えてもらった、DIMの番号だ。
紹介する二人が揃ったら、ここに電話をかけて、セミナーについて教えてもらう事になっている。
「よし。早速、支給品の確認から始めよう」
ある程度、観察を終えたのか仁はそう言って、二つ並べられたダンボール箱に向かった。
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