セミナー

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俺の時とは若干違い、ベッドの上ではなく、側に二つのダンボール箱が並べられていた。 この中には、DIMとポーチと“ハズレ”と書かれた紙切れ、それに支給品の場所が記されたメモが入ってるはずだ。 仁と美沙はガムテープを剥がし始め、ダンボール箱の蓋を開けに取りかかる。 その間に俺は玄関手前の廊下まで足を運び、支給品が置かれているか確認しに向かった。 「あれ……?」 玄関には、大きさの違う二つのダンボール箱が並べられている。 そのうちの一つのダンボール箱の上には、もう一つ箱が重ねられていた。 見慣れぬ手のひらサイズの長方形の箱。外見からして、ダンボール箱とは比べ物にならない程、高価な雰囲気を漂わせている。 何だろう。玄関まで行って、見に行くか。 「ちっ!やっぱりハズレか」 視線を仁達に戻すと、仁は紙切れを投げ捨てていた。 やっぱり同様に“ハズレ”と書かれた紙が入ってたんだ。 美沙を見ると両手でメモを持ち、ジッと見つめている。 「私、当たりって書かれているけど、これ何?」
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