1250人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「とりあえず俺のはこっちだよな……」
棺桶のようにデカいダンボール箱に仁が歩み寄る。
蓋はきっちりガムテープで止められている。
さっきもそうだったが、俺の時はDIMの箱も支給品の箱もガムテープで止められていなかった。
何か意味があるのか……?
「うわー!すごく綺麗な箱……」
美沙が早速 重ねられた高価な箱に手を伸ばす。
近くで見ると、箱は様々な色に光る宝石のような石が散りばめられ、それが全体を虹色に見せた。
見る限り、少し重さがありそうだ。
「これは一番、最後に開けよ!」
美沙はそう言って、丁寧に箱を床に置く。
「さて……じゃあまずは俺の方から開けるか」
いつの間にか、仁はガムテープを剥がし終わり、蓋を開ける段階に入っていた。
俺と美沙の視線は同時に箱へ集まる。
仁は扉を開くように、巨大な横長のダンボール箱の蓋を持ち上げた。
最初のコメントを投稿しよう!