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村中の人間が集まり終えると、矢倉に火が灯される。
村長はキャンプファイヤーの目の前に立ち、村人へ向かって咳払いをした。
上を見上げれば、空には綺麗な満月と何億の星が浮かんでいた。
東京では絶対に見ることが出来ない星空。
こういうのは無条件に綺麗だと思う。
村人の中へ、俺達 四人も混じって村長の話に耳を傾ける。
「今宵。また今年も無事に神の日を迎える事が出来た。この世界を作って頂いた神に感謝の意を示し、お供え物と歌を捧げよう」
村長がそう言い終えると、綺麗に皿に盛りつけられた果物をどこからか女が運んできた。
女は一礼して果物を村長に渡す。
村長は果物をキャンプファイヤーの前に供えると振り返り、手を叩いた。
「皆の者!歌を捧げ、宴を始めるぞ!」
村長含め、周りの村人も声を揃えて歌い出す。
「~~~~~♪」
俺達は続けて、その様子を見守った。
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