謎の同級生

26/32
1838人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「三年前……」 美沙がはるかを見て、小さく呟く。 そんなに前から、このゲームはあったのか。 「私……長い間やってるけど、抜けてたりして。おっちょこちょいだし。ドジだし。全然……駄目なプレイヤーだから……さ」 照れているのか、困惑しているのかはわからないが、はるかは顔を背けたまま恥ずかしそうに言った。 そんな中、仁はDIMを取り出して、はるかに向け何かをやっている。 はるかからは見えないように、慎重な動きをしていた。 ああ。そうか。まだ試した事ないけどDIMを赤外線モードにして、対象者に向ければ、その人の情報が得られるみたいな事を仁が言ってたな。 一番最初のノコギリ男はその機能を使って、俺が新規プレイヤーだってわかったんだもんな。 測り終えたのか、仁はDIMを真剣な表情で見つめている。 どんな事が書かれているのか、気になる。 仁は黙って、DIMを俺に渡してきた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!