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「三年前……」
美沙がはるかを見て、小さく呟く。
そんなに前から、このゲームはあったのか。
「私……長い間やってるけど、抜けてたりして。おっちょこちょいだし。ドジだし。全然……駄目なプレイヤーだから……さ」
照れているのか、困惑しているのかはわからないが、はるかは顔を背けたまま恥ずかしそうに言った。
そんな中、仁はDIMを取り出して、はるかに向け何かをやっている。
はるかからは見えないように、慎重な動きをしていた。
ああ。そうか。まだ試した事ないけどDIMを赤外線モードにして、対象者に向ければ、その人の情報が得られるみたいな事を仁が言ってたな。
一番最初のノコギリ男はその機能を使って、俺が新規プレイヤーだってわかったんだもんな。
測り終えたのか、仁はDIMを真剣な表情で見つめている。
どんな事が書かれているのか、気になる。
仁は黙って、DIMを俺に渡してきた。
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