謎の同級生

16/32
前へ
/32ページ
次へ
とりあえずこの刀が言った通りにしてみよう……。 敵は武器を所持していないんだ。恐れる事はない! 引き抜くと同時に白煙が現れ、一気にまとわりついてくる。 俺は両手で刀の柄を掴み、真上に持ち上げた! はるかと視線が交わる。 よし。ここだ! 「うわあぁああぁああ゛あああああああああああぁあああぁあ!」 表情を力一杯歪ませ、狂ったように突撃していく。 多分美沙の位置から見たら、あまりに滑稽な姿だろう。 演技ではなく、半分マジで涙目。戦う事の恐怖により、自然と溢れてきた液体。急激に高鳴る心臓は、恐れの証。 「いやあぁあ゛ああ!」 とりあえず無我夢中で叫び続け、敵までの距離を一気に詰めていく。 『はははははは!』 笑うな。必死なんだ! そろそろか! およそ敵から3m程手前で俺は進路を変更した!
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1840人が本棚に入れています
本棚に追加