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とりあえずこの刀が言った通りにしてみよう……。
敵は武器を所持していないんだ。恐れる事はない!
引き抜くと同時に白煙が現れ、一気にまとわりついてくる。
俺は両手で刀の柄を掴み、真上に持ち上げた!
はるかと視線が交わる。
よし。ここだ!
「うわあぁああぁああ゛あああああああああああぁあああぁあ!」
表情を力一杯歪ませ、狂ったように突撃していく。
多分美沙の位置から見たら、あまりに滑稽な姿だろう。
演技ではなく、半分マジで涙目。戦う事の恐怖により、自然と溢れてきた液体。急激に高鳴る心臓は、恐れの証。
「いやあぁあ゛ああ!」
とりあえず無我夢中で叫び続け、敵までの距離を一気に詰めていく。
『はははははは!』
笑うな。必死なんだ!
そろそろか!
およそ敵から3m程手前で俺は進路を変更した!
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