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ゴリ。
強く何かを押し付けられる。
間違いない。今、こめかみには拳銃が当てられている。
途端に流れる冷や汗。
危機管理能力が一瞬で働き、それは逃げ出そうとする俺の動きをピタリと止めた。
『慌てるな。君は死ぬことはない』
「刀を置け!」
銃を押し付けてきた奴の怒声が響き渡った!
視界には車に乗り込んだ、美沙とはるかが入ってくる。
仁は俺の状況を察してか、車から降りようとしていた。
『駄目だ!刀を置くな!』
『大丈夫。走れば、煙のガードで間に合う!鬼の戦いを思い出せ!』
そうだ。鬼の時も守ってくれたじゃないか。
現実的に考えたら、間違いなく死ぬであろう現状。
いつまでも逃げ出すわけにはいかない!
窮地に陥った俺は……。
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