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車は荒く左右に激しくブレながら突き進む!
100m程走ると、やっと銃声の音が遠ざかっていくように感じた。
運良く広い道で良かった。
狭い道なら曲がり角で、銃弾がタイヤに命中していた可能性がある。
よくあれだけの弾を喰らって、タイヤに当たらなかったものだ。
『54点。今回は多めにみようと思うが、あの場では逃げ出す事を選ぶより、上体を屈ませ銃を押し付けてきていた奴を斬りつけるのが正しい判断。何故なら、敵は銃口をこめかみに当てる事で獲物を仕留めたように安心しきっていた。なら、その油断をつき、三人のうち一人を確実に減らすのがもっとも、ベストなやり方だろう』
まるで説教のように語る光刀。多分みんなには鬼の時、同様 聞こえてないんだろうな。
「もうだいぶ離れたから車で追われない限り、大丈夫だ」
仁は息を吐き、リラックスしたように椅子にもたれかかる。
「それにしてもよくやったじゃないか。和也」
仁は俺を見て、感心したように微笑む。
「あ、あの」
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