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視界は暗闇に覆われ、エンジン音だけが車内に響き渡る。
突き進んでいるのだけは間違いなさそうだ。
しばらく進むと先に、小さな一筋の灯りが見えてきた。
さらに進むと次第に光は大きさを増し、その灯りに辿り着くと視界はすぐに開ける。
低い天井に眩い蛍光灯。
地面には何本もの白線が引かれ、四角い枠がいくつもあり、車が何台も停められている。
駐車場だ。ここでやっと今の道が何なのか理解した。
地下へ潜っていたのか。地上にあれだけデカい建物があって、地下もあるなんて……。
センターも大きかったが、この屯所もどれだけ広いんだ。
ポカンと驚いていると、いつの間にか車は停まっている。
「さあ。行こっか」
俺達は車を降りて、先を歩く優君の後を追った。
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