死の瀬戸際で

3/29
1241人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
「あ、あの、和也君……」 こんな状況でも、はるかは変わらずおどおどしている。 いや、今はこんな状況だからこそか……。 「ごめんな。巻き込んで」 申し訳なさが湧き出てくる……。 『よし。えらいぞ。落ち着いてきたじゃないか』 ああ。だいぶ冷静になってきた。ありがとう。 光刀との対話。本当に自分でも驚く程、冷静になれていた。 今のこの状況、男の俺がしっかりしなきゃいけない。 はるかは回復が出来る。それは嬉しい予想外。少しぐらいの怪我なら、はるかが治してくれるはずだ。 はるかは俺の言葉に黙って首を振った。 とりあえずこの部屋を調べてみるか。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!