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「あんたも気をつけなさいね」
そう。このしわくちゃな婆さん。
俺のお婆ちゃんだ。
上品な着物が懐かしくて……。腰が曲がっているのをいつも俺は馬鹿にしていたっけ。
中学生の頃、病気で他界して。
大好きだった。婆ちゃんだ。世界で一番大切だった人だ。
懐かしくて、今のこの状況を忘れそうになる。
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クエストボス接近中!
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身に迫った危険を呼びかけてくれたのは、一番大切な人だった。
ブラックアウトは脳を読み取ってプレイしている。だからこそ、一番大切な人がわかったのかな?
プレイする人が違うと、呼び掛けてくる人が変わるパターンだな。
婆ちゃんはまるで俺を知らないみたいだ。他人みたいな。
でもそれでもいい。
突然の事でもさ。動揺してないのはさ。婆ちゃんだからだよ。
婆ちゃんに会えたから、動揺していないんだ。
「気をつけなさいね」
婆ちゃんは背を向けて、どこかへ歩き出す。
懐かしさと暖かい心で満たされた時。
街は血に染まった。
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