古手川仁

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光りのように消え失せた和也とはるかが戻ってきたのは、二時間ほど経過した時だった。 沖田さんの話によると、強制クエストに招かれた以上はどうにもならないらしい。 クリアすれば、始めた場所に戻ってくる。死ねば、ゲームオーバーになってログアウトされると説明してくれた。 祈る以外、道はなかった。 美沙が絶望の表情を浮かべていた時、祈りが通じたのか、和也とはるかが戻ってきた。 はるかは普通に立っていたが、和也は意識を失っていた。 沖田さんにセスさんを呼んでもらい、看てもらうと、直に目を覚ますだろうとの事でひとまずは安心出来た。 セスさんの言った通り、和也はすぐに目を覚ましたが、どうやらクエスト中の記憶を失っているようだ。 ――それから三時間。 一度ログアウトしようと言う話になり、新撰組屯所を後にする。 はるかは途中で車を降りて、次にログインする時は和也の家に来る事が決まった。 ほんわかしているくせに本当に謎が多い女だ。 その後は和也の自宅に無事に辿り着き、ログアウトに成功。 既に時間はお昼時になっていた。 48時間ルールを有効活用し、次のログインは35時間後の夜10時に決まる。 番号を交換していたため、はるかには美沙が連絡する事になった。和也は今日も仕事を休むハメになったため、かなりやばいらしい。 その日の夜……。
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