古手川仁

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時間がない! 残り13分。アイツを倒せばクリアなんだ! 再び空に打ち上げられる銃弾。 人間とは不思議なものだ。 初めて接した緊迫感。出来事。 マシンガンや初めて銃弾を放つ現場を見ているのに、そんな事に集中せず俺は婆ちゃんのことだけを考えている。 婆ちゃん。婆ちゃん。 殺人犯は首に巻く力を強めた。婆ちゃんの体が仰け反り、少し体が持ち上がる。 「何で……」 「何でこんな状況に……」 【残り時間 11:11】 どうすればクリア出来る……? 限界の力で握り締めた鎌の柄。 鎌に視線を移すと、太陽の光を反射させた刃が鋭さを覗かせる。 『仁 あんたは頭の良い子だし優しいよ』 『いつかきっと笑いあえる友達が出来る』 『その時は手を差し伸べて助けるのよ』 『婆ちゃん もうすぐいなくなるけど 泣くんじゃないぞ』 『婆ちゃん……仁が大好きだったから』 『お父さん、お母さんになってあげられなくてごめんなさい』 婆ちゃんは俺の母親変わりだった。 『生きていれば いつかきっと明るい未来はやってくる!』 婆ちゃん。ごめん。 鎌の刃は誘っていた。 俺、婆ちゃんごと切るよ
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