古手川仁

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スキルインジェクションは能力の注射剤。 おそらく美沙が、最初に手に入れたのがそうだろう。 情報では、箱の中に一本の注射器が収められているらしい。 その注射器の中に入ったのがスキルインジェクションだ。 スキルインジェクションを体に打てば、それぞれ能力が手に入る。 新撰組の副長が使った氷のような。 スキルインジェクションによって能力は異なるが、一個の注射器に一つの能力が入っている。 しかし、俺が求めているのはスキルインジェクションじゃない。 スキルインジェクションだと、能力は勝手にそれ一つに決まってしまう。 もう一つの情報。 それが“エンプティーインジェクション” エンプティーの方は打った後、自分の考え出した能力を一つだけ使えるようになるらしい。 勿論、絶対的な非現実的なものは駄目らしいが。レベルに見合った能力があみ出せるみたいだ。 ルールも色々あるみたいだが、自分の好きな、適したものを使える方が良いに決まっている。 一説によると、自分を山をも越える鬼の体に変えた奴もいるみたいだしな。 俺は早めにそれを手に入れて、この鎌をなるべく使わないようにしたい。 心には雲がかかったままだ。 さあ。帰ろう。 そんな事を考えながら、俺は帰還した。
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