古手川仁

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頭にヘルメットを装着し、ゲームの世界へ侵入していく。 このゲームの存在意義。色々、考察はある。ノートに書き出したら、きりがない。 しかし考察はいくらでも出来るが、真実には辿り着けるはずがない。 一体このゲームは何のために存在するんだ? 市販のゲームとの決定的な違い。リアルな世界に入ってってのは当たり前のように違うわけだが、それとは別にもう一つある。 普通に店で販売されているゲーム。あれはプレイヤー側がクリア出来るように作られている。例えば時間さえ掛ければ、必ずクリア出来ると言っても良い。 しかし、ブラックアウトは違う。絶対にプレイヤーがクリア出来ないように、かなり難しい作りになっている。 いや、人間が作ったものだからクリア出来ないなんて事はありえない。最も制作者側がインチキをしていたら、話は別だが……。 だけど、作る時に制作者側が、クリアするプレイヤーがいないようにと想いを込めた気がしてならない。 ゲームが始まり、辿り着いたのは俺の部屋。 初めて和也の部屋以外からのスタート地点だ。 とりあえず和也の部屋に、鎌を取りに行かないと。
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