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「今 放ったのはどいつだ ぶち殺してやる!」
車の向こう側で男は、さらなる殺気を放った。
禍々しいような、凍りつくような。
体の芯から震えがこみ上げてくる。
やられたら、やりかえすように。
仕返しを俺は恐れている。
男は少しフラついているが、見る限りでは外傷を負った様子はない。
「あれでほとんどダメージなしかよ」
仁はそう言ってから柄を逆に持ち、今度こそ鋭い鎌の刃を敵に向けた。
『大丈夫。あいつならいけるぞ』
いける? 何が?
『殺すしかないだろ』
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